
敷き藁を代用したいけれど、100均で本当に間に合うのか気になりますよね。
ダイソーで手に入る不織布や敷き藁シート風のアイテム、新聞紙やすだれ、落ち葉、芝、籾殻といった身近な素材は、いちごやかぼちゃ、スイカの栽培でも意外と活躍してくれます。
目的は保湿と保温、泥はね防止、雑草抑制の三つ。この記事では、それぞれの素材がどこまで役割を果たせるのかをやさしく整理して、失敗や後悔を避けるコツまでまとめていきます
- 100均や身近な素材で敷き藁を代用する具体策
- 各代用品の強みと弱みと向いている使い方
- いちごやかぼちゃやスイカでの使い分け
- 敷き方の厚み固定メンテのコツと注意点
敷き藁を代用できる100均アイテム活用法


- ダイソーで揃う敷き藁代用品のおすすめ
- 新聞紙で敷き藁代用は可能?注意点も解説
- すだれを敷き藁代わりに使うメリット
- 落ち葉で敷き藁代用!無料でできる方法
- 不織布で敷き藁代用するときのポイント
ダイソーで揃う敷き藁代用品のおすすめ


商品名(ダイソー公式名称) | 主な用途 | サイズ例 | 注意点 | 公式ページ |
---|---|---|---|---|
マルチシート(黒、95cm×20m) | 雑草抑制・泥はね防止・畝の保護 | 約95cm × 20m(厚さ約0.02mm) | 黒色は地温が上がりやすい。植え穴は十字カットで通気確保 | ダイソー公式 |
防草シート(1m×5m) | 強い遮光で雑草抑制・通路の泥はね防止 | 約1m × 5m | 風でめくれやすいのでU字ピンで周囲を多点固定 | ダイソー公式(大口) |
不織布シート(135cm×5m) | 適度な通気を保ちながら雑草抑制・初期生育保護 | 約135cm × 5m | 薄手は破れやすい。人が歩く動線は避ける | ダイソー公式 |
ガーデニングUピン(30本) | マルチ・不織布・すだれ等の固定 | 30本入(スチール製、黒色) | サビ対策に被覆品を選ぶか、設置後の点検を行う | ダイソー公式 |
パームマット(壁掛けカゴ用・30cmタイプ) | プランター表土の保湿・見た目の補強(ココヤシ繊維) | 約26cm × 31cm | 厚敷きは蒸れの原因。株元は空けて点置きにする | ダイソー公式 |
水切りネット(排水口用・抗菌・35枚) | いちご等の果実直下の泥はね防止(局所敷き) | 約18cm × 25cm(35枚入) | 広範囲マルチには不向き。使用後は衛生的に交換 | ダイソー公式 |
100均の中でもダイソーの園芸コーナーは、敷き藁の代用を揃える起点になります。狙いは三つだけに絞ると選びやすいです。
泥はね防止、雑草抑制、保湿・保温。この三点に対して、草よけシート(黒・ベージュなど)、ココヤシマット、麻布、不織布タイプのマルチ、固定用のU字ピンや園芸ピン、麻ひもをセットで検討すると無駄がありません。
プランター中心なら、台所用の排水口ネットを土表面に重ねて敷く方法も手早く、泥はねや用土の飛散を抑えるのに役立ちます。
黒いシート類は光を遮断して雑草を抑えられる一方、夏の地温が上がりやすいという側面もあります。
白黒リバーシブルやシルバー系は反射で地温上昇を抑えたり、作物周りの光環境を整える効果があるとされています 。
害虫に関しても、シルバーマルチのような反射資材は作物への定位を乱して飛来を抑える効果があるという手引きがあります。
耐久性は本物の稲わらより短いケースが多いので、ワンシーズン使い切りを前提に厚みを少し増やし、四隅と縁をU字ピンでこまめに固定して風対策をしておくと安定します。特にプランターでは、株元を十字カットして通気を確保し、蒸れを避ける配置がトラブルを減らします。
使い勝手を素早く判断したいときは、以下の早見表を目安にしてください。
用途・課題 | 向いているダイソー品 | 補足のコツ |
---|---|---|
雑草を強めに抑えたい | 草よけシート(黒) | 植え穴は十字カット、縁はピンで密着 |
地温上昇を和らげたい | 白黒リバーシブルやシルバー系 | 反射側を上に、株元の通気を確保 |
保湿を優先したい | ココヤシマット、麻布 | 厚みを一定に、濡れたら一度乾かす |
見た目を重視したい | 麻布、木目調・ベージュ系 | 景観と機能のバランスを優先 |
使い分けの考え方
シーン/課題 | 推奨素材(具体名) | ねらい(主効果) | 設置のコツ | 参考(一次情報) |
---|---|---|---|---|
乾燥しやすい鉢・浅いプランター | パームマット(ココヤシファイバー)、麻布(ジュート)、薄手ココヤシマット | 保湿と表土保護、見た目の自然さ | 厚みを均一に敷く/株元は数cm空けて通気確保/濡れたら一度乾燥させて再設置 | — |
雑草が多い畝で抑草を優先 | 黒マルチシート(ポリエチレン)、防草シート(不織布系) | 強い遮光による雑草抑制、泥はね防止 | 植え穴は十字カット/周囲はU字ピンで多点固定/裾は土で押さえて風対策 | 農研機構 白黒マルチ解説 |
夏場の地温上昇を抑えたい畝 | 白黒リバーシブルマルチ(白面を上)、シルバーマルチ(反射資材) | 地温上昇の抑制、害虫飛来の低減(反射光で攪乱) | 反射面(白・銀)を上向きに敷く/株元は詰めすぎず通気を確保/固定ピンで浮きを防止 | 白黒マルチ/ 光反射での害虫防除 |
景観を崩したくない庭 | 麻布(ジュート)、ベージュ系防草シート、すだれ(竹・ヨシ) | 景観維持と泥はね防止、適度な遮光 | 敷く前に乾燥/四隅と辺をU字ピンで固定/株元にリング状の空隙で蒸れ防止 | — |
果実が土に触れやすい果菜(いちご・かぼちゃ・スイカ) | 排水口ネット(局所敷き)、敷き藁シート(わら風合成)、籾殻(クッション) | 接地回避による実腐れ防止、泥はね抑制、クッション性の確保 | 果実直下だけに点置き/傾斜をつけて排水確保/籾殻は指1~2本厚で補充しながら運用 | 農研機構(資材活用全般) |
乾燥しやすい鉢や浅いプランター:ココヤシマットや麻布で保湿寄り
雑草が気になる畝:草よけシートで遮光寄り
見た目を崩したくない庭:麻布や木目調シートで景観寄り
新聞紙で敷き藁代用は可能?注意点も解説


新聞紙はコスト面で優秀なマルチ材です。数枚を重ねて軽く湿らせ、土面に密着させると、遮光による雑草抑制と泥はね防止に働きます。
国内では、新聞印刷に植物油インキ(大豆油など)を用いる取り組みが広がっており、揮発性有機化合物の排出低減など環境配慮の観点が示されています。
一方で、配合や品質は発行社やロットによって異なるため、食用部に長期接触させるかどうかは各自で判断し、気になる場合は果実直下ではなく畝間に限定するなどの使い分けが無難です。
破れやすさと風対策は泣きどころです。雨後は紙がもろくなるため、晴れ間に一度はがして乾燥させる、縁を土やバークチップで押さえる、薄手ネットで表面を軽く固定する、といった一手間で耐久が伸びます。
厚く重ねすぎると通気が落ちて地温が下がりがちなので、薄めを重ねるレイヤー構成を意識します。
雑草抑制という点では、紙類や不織布を用いたマルチングは研究例があり、遮光による発芽抑制の有効性が報告されています。
作業としては、苗の根元だけ小さく切り抜いて蒸れを避け、上から薄くバークチップを重ねると見た目が整い、風対策にもなります。
ポイントを三つにまとめると、口元に近い可食部直下は避ける判断もアリ、薄く重ねて通気を確保、雨後は乾燥リセット。この三つを守れば、短期~中期の泥はね対策として十分に働きます。
利用シーン/課題 | 素材・資材(具体名) | 敷き方の要点 | 注意点・リスク | 参考(一次情報) |
---|---|---|---|---|
畝やプランターの泥はね防止を安価に行いたい | 新聞紙(ブロッド紙)、バークチップ、U字ピン | 新聞紙を2~3枚重ねて軽く湿らせ土面へ密着/苗の根元は丸く切り抜く/縁はバークチップや土で押さえる | 雨後は破れやすいので一度はがして乾燥/厚敷きは通気低下で地温が下がりやすい | 日本印刷インキ工業会 植物油インキ制度 |
雑草抑制を紙マルチで代用したい | 新聞紙、不織布マルチ(上載せ併用) | 遮光重視で薄層を重ねるレイヤー構成/端部は重ね代を確保し風でめくれないよう多点固定 | 単体だと風で散りやすい/土壌条件により通気不足のリスクがある | 雑草研究誌:再生紙・不織布マルチの雑草抑制 |
通路や畝間の一時的な泥はね・ぬかるみ対策 | 新聞紙、防草シート(上層)、U字ピン | 新聞紙を敷いた上に薄手の防草シートを重ねて歩行面を保護/周囲と中央をピンで固定 | 長雨で紙が劣化するため定期交換が前提/排水性の悪い場所は不向き | 農研機構:白黒マルチの使い方 |
いちごなど果実直下の接地回避(局所敷き) | 新聞紙(最小片)、排水口ネット(推奨代替)、麻布 | 果実直下のみ点置きで最小面積に限定/ネットは折り重ねて通気を確保 | 食用部直下の長期接触は避ける判断も可/雨後は敷材を乾かして再設置 | 日本印刷インキ工業会:植物油インキQ&A |
コストを抑えつつ短期~中期運用(数週間~1シーズン) | 新聞紙(2~3枚重ね)、土・チップで縁押さえ | 薄層で通気を確保しつつ遮光/晴天日に乾燥リセットを習慣化 | 耐久は低い(破損・飛散)ため仮設用途に限定/美観重視の庭では露出面積を抑える | 雑草研究誌(学術論文) |
すだれを敷き藁代わりに使うメリット


すだれやヨシズは一枚物で扱いやすく、切って敷くだけで泥はね抑制と適度な遮光を両立できます。重量があるため風で飛びにくく、畝幅に合わせてハサミでカットすれば、設置と撤去もシンプルです。
天然素材タイプは景観になじみ、土に触れるガーデンスペースでも違和感が少ないのが利点です。
ただし、稲わらほどの保湿・保温は期待しづらく、梅雨時はカビが出やすくなります。使用前に天日でしっかり乾燥させ、四隅をU字ピンで固定し、株元には数センチの隙間を設けて通気を確保すると、蒸れと病害のリスクを下げられます。
夏場の高温域では、白系・シルバー系の反射資材と組み合わせると、地温の上がりすぎを抑えつつ、泥はねもブロックできます。
害虫面では、反射マルチが飛来を抑えるといった知見が果樹分野で報告されており、家庭菜園でも、すだれ+シルバーの併用で葉裏への定位を乱し、被害の立ち上がりを遅らせる戦略が取れます。
すだれ単体は乾きやすく軽量なため、保湿よりは泥はね防止と景観維持の役割に置くと、期待とのギャップが生まれにくいです。
作業上の勘所は三つ。敷く前に乾燥、株元の通気、四隅と辺の固定。ここを押さえるだけで、導入直後の失敗はかなり減らせます。
すだれ(竹・ヨシなどの編み材)を敷き藁の代わりに用いる際の要点を、効果・設置のコツ・注意点まで一括で確認できる表です。実際のマルチング効果や反射資材の知見は公的機関の資料に基づいて補足しています。
ポイント | 具体例・設定 | 設置のコツ | 注意点と対処 | 参考(一次情報) |
---|---|---|---|---|
泥はね抑制と適度な遮光 | 竹のすだれを畝幅に合わせてカットし、株間に敷設 | 株元は直径3〜5cm空けてリング状の隙間を確保し通気を確保 | 過度な遮光で生育が鈍る場合があるため、日照の弱い時期は敷設面積を減らす | 農研機構:白黒マルチの使い方(マルチによる遮光・泥はね抑制の基礎) |
風対策と固定 | U字ピン(150〜200mm)を四隅と辺の中点に打ち、地面に密着 | 畝端は2本打ちでねじれを防ぐ。端部は5〜10cm折り返して強度アップ | 強風時は補助ピンを追加。盛土やバークチップでエッジを抑えると安定 | 農研機構:白黒マルチの使い方(固定・風対策の基本) |
高温期の地温抑制と害虫抑止 | すだれ上部にシルバー反射シートを部分併用(株列間など) | 反射面を上にして設置。葉裏の照度を上げてアブラムシ類の定位を乱す | 過反射で葉焼けの恐れがあるため、真夏は午前中中心に運用し様子を見る | 農研機構:白黒・反射マルチの活用(反射資材と害虫飛来の関係) |
カビ・蒸れ対策 | 敷設前にすだれを天日干しで十分乾燥。梅雨期は敷設面積を控えめに | 降雨後に一度持ち上げて風を通す。地表とすだれの間に薄いスペーサーを入れて通気性を確保 | 表面にカビが出たら一旦撤去して乾燥。必要に応じてアルコールで拭取り後に再設置 | 農研機構:マルチ利用時の通気・蒸散管理の考え方 |
景観性と再利用性 | 天然竹・ヨシ素材を選ぶと庭景観に馴染む。乾燥保管で複数シーズン使用も可能 | 端部を麻ひもで補強しほつれ防止。オフシーズンは乾燥した屋内保管 | 長期使用で繊維が劣化。破損部は早めにカットし安全を確保 | 農研機構:資材の耐久と運用上の留意点 |
落ち葉で敷き藁代用!無料でできる方法


落ち葉は身近に手に入りやすく、コストゼロで利用できる点が大きな魅力です。乾燥させた落ち葉を株元や畝全体に敷くと、保湿と地温緩和に効果を発揮します。特に冬場や気温の上下が激しい時期には、落ち葉が作る層が断熱材のように働き、植物の根を守ります。
ただし、生の落ち葉をそのまま使うとカビやダンゴムシなどの害虫の温床になりやすいため、必ず天日干しをしてから利用するのが基本です。
乾燥させることで軽くなり、舞いやすくなるので、上から細い枝やネットをのせて押さえると安定します。
落ち葉は分解が進むと有機物として土に還り、土壌改良に役立ちます。日本の森林面積の約67%は広葉樹林を含んでおり、自治体によっては落ち葉堆肥づくりを推奨している地域もあります。
そのため、園芸用途でも土壌の団粒構造を改善し、根の張りを助ける副次効果が期待できます。
ただし、落ち葉は分解が速いため、効果を維持するには定期的な補充が前提です。目安としては1~2週間ごとに軽くかき混ぜて新しい層を重ね、厚みを維持するとよいでしょう。
結果として、落ち葉マルチは「コストゼロ」「土壌改良効果あり」「定期補充が必要」という三拍子を理解した上で使うと、とても合理的な選択になります。
活用パターン | 主な効果 | 準備・前処理 | 設置のコツ | 注意点・参考 |
---|---|---|---|---|
乾燥落ち葉をそのままマルチ | 保湿・保温、地温変動の緩和、泥はね防止 | 天日干しで十分に乾燥させる(湿ったままだとカビ・害虫温床になりやすい) | 1〜3cmの薄層で敷き、風対策に細枝やネットを軽く重ねる | 有機物マルチは飛散防止で効果が安定(農研機構の解説を参照) 農研機構:有機物マルチの活用 |
落ち葉+バークチップ併用 | 景観維持しつつ保湿、雑草の発芽抑制の補強 | 落ち葉を乾燥→上から薄くバークチップを散布 | 畝端まで被覆し、縁はピンや石で押さえて層を固定 | 樹皮系マルチは抑草に有効(事例報告) 農研機構:樹皮マルチの抑草効果 |
定期補充しながら薄層維持 | 分解で土壌改良(団粒化)を促しつつ効果を持続 | 1〜2週間ごとに軽くかき混ぜ、新しい落ち葉を追加 | 株元は数センチ空けて通気確保、過湿を避ける | 落ち葉は地域資源として循環活用が推奨 林野庁:森林・林業白書(PDF) |
落ち葉堆肥化してから施用 | 栄養供給と土壌改良、保水性の向上 | 落ち葉に米ぬか等を混ぜ、適湿で積層し定期切り返し | 熟成後に株間へ薄くすき込み、表面は別資材でマルチ | 自治体の推奨手順を参照 川崎市:落ち葉堆肥の作り方(PDF)/ 鴨川市:落ち葉堆肥づくり |
雨期の管理(リセット運用) | カビ・ナメクジ発生の抑制、衛生的な株元維持 | 長雨後は一度はがして乾燥、薄層で敷き直す | 縁を土やチップで押さえ、風での飛散を防止 | 粘質土では覆土・マルチ組み合わせで物理性改善の知見あり 農研機構:露地マルチと土壌物理性 |
不織布で敷き藁代用するときのポイント


不織布は園芸資材として定番で、軽くて敷きやすく、空気や水を通す性質があります。色によっても使い分けが可能で、黒色は遮光が強いため雑草抑制に適し、白色は光を通すので地温上昇を抑えたいときに使われます。
農業現場でも、不織布マルチは初期生育の保護や雑草防止に効果があると報告されています(出典:農業技術体系 野菜編 不織布利用事例)。
使い方のポイントは、ピンでしっかり固定して風で飛ばされないようにすることです。株元には切り込みを入れ、成長に合わせて広げることでメンテナンス性が向上します。
厚みによって耐久性が変わる点も重要です。薄手タイプは1シーズン程度で破れやすいため、プランターや軽作業エリアに向いています。
一方で、厚手タイプは2〜3年使えることもありますが、初期コストは高めになります。面積や目的に合わせて選ぶと合理的です。
また、不織布は透水性があるため、水はけの悪い場所でも水が溜まりにくい特徴があります。ただし、人が歩く場所や作業動線では摩耗しやすいため、使用場所を工夫することが長持ちのコツです。
結果的に、不織布は「雑草対策」「通気性」「コストと耐久のバランス」で優れた代用品ですが、目的に応じた厚みの選択が成功の分かれ道になります。
不織布を敷き藁代用として使うときの要点を、色や使い方ごとに整理しました。色による効果差、固定と切り込みのコツ、高温期や風対策までひと目で確認できます。
資材・タイプ | 主な狙い・効果 | 設置のコツ | 注意点 | 参考 |
---|---|---|---|---|
不織布(黒・雑草抑制向け) | 遮光で発芽を抑制、泥はね低減。初期は地温がやや上がりやすい | U字ピンを等間隔で固定、株位置は十字カットで通気と生長スペースを確保 | 真夏は過熱しやすいので株元を詰めすぎない。通路に敷くと摩耗が早い | 農研機構 白黒マルチ活用資料 |
不織布(白・地温上昇抑制向け) | 光を通しつつ泥はねを防止、夏場の地温上昇をやわらげる | 株元は切り込みを小さめに始め、成長に合わせて段階的に広げる | 遮光性が低めのため強い雑草には単体だと効きにくい | 農研機構 白黒マルチ活用資料 |
不織布(べたがけ・防霜用途) | 初期生育の保護、保温・霜よけ。二重がけで保温性アップとされる | 朝夕は密着、日中は端部を少し開け換気。必要に応じ二重被覆 | 換気不足で徒長や病気のリスク。開花期は受粉を妨げない運用 | 農研機構ニュース No.36(不織布の保温例) |
厚手不織布(高目付・耐久型) | 破れにくく風に強い。雑草抑制と作業性のバランスが良い | 縁はピン間隔を狭め、法面は内側へ折り返して土寄せで押さえる | 初期コストが上がる。歩行帯は別資材(板・踏み板)で保護すると長持ち | ― |
反射シート併用(不織布+銀色シート) | 反射光でアザミウマ類などの飛来・定着を抑える補助効果 | 畝肩や列間に反射シート、不織布は株周りの泥はね防止として併用 | 晴天時は照り返し強め。作物と作業者の目線に配慮して配置 | 農林水産省 総合防除マニュアル(反射シート) |
不織布は「固定」「切り込み」「換気」の三点が成否を分けます。高温期は白系・反射資材との組み合わせ、雑草多発地は黒系の遮光強化など、季節と目的で使い分けてください。
100均代用品のクイック比較


敷き藁代用として活用できる100均素材を一覧で比較すると、特徴が一目で分かります。
100均で入手しやすい代用品を、用途・耐久・設置の勘所で比較しました。栽培目的に合わせて最適な一品を選ぶ目安にしてください。
アイテム | 主な用途・強み | 耐久目安 | 設置のコツ | 参考 |
---|---|---|---|---|
不織布(黒/白) | 黒は遮光で雑草抑制と泥はね低減、白は夏場の地温上昇を抑えつつ保護 | 薄手で1シーズン、厚手は2〜3シーズン想定 | U字ピンで等間隔固定、株位置は十字カットで通気と生長スペースを確保 | 農研機構 白黒マルチ活用 |
草よけシート(黒系) | 強い遮光で雑草を抑える。畝間や通路にも使いやすい | 屋外で1〜2シーズン(厚み・素材に依存) | シート端は土寄せ+ピンで密着、植穴は十字切りでほつれ防止 | 農研機構 マルチ資料 |
ココヤシマット(ココナッツファイバー) | 見た目が自然で保湿性が高い。プランターの泥はね防止に好適 | 屋外で1シーズン目安(厚みで差) | 均一な厚みに敷き、過湿時はいったん乾燥させて再設置 | ダイソー公式 |
麻布(ジュート生地) | 通気と保湿のバランスが良く、景観性に優れる。株元の泥はね対策に | 屋外で1シーズン前後(劣化は日照・降雨に依存) | 株元は輪状に隙間を空け、端部をピンで固定。乾湿に応じて取り外し乾燥 | ダイソー公式 |
すだれ(竹・ヨシ) | 一枚物で設置が速く、泥はね抑制と景観維持に向く。風で飛びにくい | 屋外で1シーズン目安(カビ・紫外線で劣化) | 使用前に天日乾燥、四隅をピン留め。高温期は反射資材と併用で地温緩和 | 農林水産省 IPM反射資材 |
雑草抑制を最優先なら黒系シート、見た目や通気を重視する庭植えでは麻布やすだれ、プランターならココヤシマットが扱いやすい選択肢です。
耐久性や見た目の点でそれぞれ強みと弱みがあるため、用途に応じて選び分けることが重要です。たとえば景観を大切にしたい庭なら麻布やすだれ、短期的な雑草対策なら新聞紙、コストと耐久性のバランスをとるなら不織布や草よけシートが現実的な選択となります。
さらに、栽培する作物によっても適した代用品は変わるため、後半では野菜ごとの工夫について解説します。
実用のコツ | 具体手順 | ねらい・効果 | 併用資材 | 参考(一次情報) |
---|---|---|---|---|
苗の根元を小さく切り抜く | 新聞紙を2~3枚重ねで湿らせ密着→根元まわりを直径3~5cmで丸く切り抜く | 蒸れと病害発生の抑制/株元の通気と生育スペースを確保 | はさみ、カッター | 農研機構 白黒マルチの使い方 |
縁と面の多点固定で風対策 | 縁を土やバークチップで押さえる+U字ピンを30~50cmピッチで多点固定 | 風でのめくれ・飛散防止/シートの密着向上で遮光性が安定 | U字ピン、バークチップ、土 | 農研機構 白黒マルチの使い方 |
上掛けで耐久と景観を補強 | 新聞紙の上にバークチップを厚さ5~10mmで薄く均一に敷く | 紫外線・風雨から紙を保護/見た目の改善と歩行面の安定化 | バークチップ(樹皮)、輪郭用のレンガ等 | 雑草研究誌:紙・不織布マルチの抑草効果 |
雨後は乾燥リセットで再利用 | 長雨後に一度はがして天日または風通しの良い日陰で乾燥→再敷設 | カビ・腐敗の抑制/耐久性と機能の回復 | 物干しネット、園芸トレー | 雑草研究誌:紙・不織布マルチの抑草効果 |
可食部直下は別資材で局所敷き | いちご・果菜の果実直下は新聞紙ではなく排水口ネットや籾殻に切替え | 実腐れ・汚れ防止/通気とクッション性を確保 | 排水口ネット、籾殻、麻布 | 日本印刷インキ工業会 植物油インキ制度/ 同 Q&A |
敷き藁代用の100均アイテムと野菜別の工夫


- 芝を敷き藁代用にすると保温効果はある?
- 籾殻を使った敷き藁代用の利点と注意点
- いちご栽培に適した敷き藁代用アイデア
- かぼちゃ栽培で役立つ敷き藁代用品とは
- スイカを守るための敷き藁代用おすすめ
- 敷き藁シートで簡単に代用する方法
敷き藁の代用品は、単に「泥はね防止」「保湿」といった機能だけでなく、栽培する野菜ごとに最適な選び方があります。100均のアイテムを上手に使い分ければ、コストを抑えながら作物を健康に育てることが可能です。
野菜別に考えると、果実が地面に接触しやすいタイプ(いちご・かぼちゃ・スイカなど)は特に敷材の選択が重要になります。一方で、葉菜類や根菜類は泥はね対策と地温調整をメインに考えれば十分な場合もあります。
以下では、芝や籾殻といった自然素材から、専用シートまで幅広く見ていきます。
作物ごとに適した100均代用品と敷き方の勘所を整理しました。機能(泥はね防止・保湿/保温・雑草抑制)を満たしつつ、通気と排水を確保する前提で使い分けます。
作物 | 推奨代用アイテム(100均含む) | 敷き方の要点 | 注意点 | 参考 |
---|---|---|---|---|
いちご | 排水口ネット(局所敷き)/麻布(ジュート)/ココヤシマット(薄め)/黒不織布(畝間) | 果実直下だけにネットを折って敷き接地回避。株元は輪状に隙間を空け通気を確保。畝間は不織布で泥はね低減 | 厚敷きは蒸れやすい。雨後は敷材を乾燥リセット。病害対策として通気と泥はね抑制を優先 | 農研機構 病害虫・栽培資料 白黒マルチ活用パンフ |
かぼちゃ | すだれ(カット)/厚手敷き藁シート(合成)/段ボール+麻布(重ね) | 果実の下を面で支えるレイヤー構成。つるの通り道は薄めにして節の通気を確保。四隅をU字ピンで固定 | 段ボールは吸水で強度低下。長雨期は麻布や不織布を上に重ねて保護。撤去時の残渣に注意 | 農林水産省 野菜栽培情報 |
スイカ | 籾殻(指1〜2本厚)/厚手敷き藁シート/反射シート(シルバー) | 接地面に籾殻を薄層で敷きクッション化。畝はごく浅い傾斜で排水性を確保。反射資材で高温域は地温上昇を緩和 | 籾殻は風・雨で流れやすいので縁に浅い溝で受け止め、軽く散水して落ち着かせる。位置は果実成長に合わせ随時調整 | 白黒/反射資材の使い分け MAFF IPM 反射資材 |
共通(畝間・通路) | 草よけシート(黒)/黒不織布/麻布(景観重視) | シート端は土寄せ+ピンで密着。植穴は十字切り。景観を重視する庭は麻布を選び、株元は輪状に隙間 | 黒系は夏季の地温上昇に留意。高温時は白面上・反射資材を併用。通路は摩耗しやすいので厚手を選択 | 農研機構 技術情報 ダイソー 取扱製品 |
果実が地面に触れやすい作物はいずれも「局所的に面で支える」「株元の通気」「排水の確保」を基本にすると失敗が少なくなります。温度が上がりやすい季節は白面や反射資材を組み合わせると扱いやすくなります。
芝を敷き藁代用にすると保温効果はある?


芝の切れ端や刈り草は、断熱層を形成し、地温の急な変化を和らげる効果があります。緑色の状態では水分を多く含むため、敷くと蒸れの原因となりやすく、株元の病気につながるリスクがあります。
必ず十分に乾燥させてから使用することが推奨されます。
乾燥した芝は軽量で敷きやすく、短期間で土に還るため有機物として土壌改良にも役立ちます。ただし、分解が早いため、厚く盛ると通気が悪くなり、逆効果になる場合もあります。
1〜2cm程度の薄層を維持し、数週間ごとに補充するイメージで使うと効果的です。
注意点として、芝には種子が混じっていることが多く、そのまま敷くと雑草が芽生えるリスクがあります。穂の部分を取り除くか、十分に乾燥させてから利用することで防げます。
結果として、芝は短期的な保温と土壌改良を兼ねた代用品として有効ですが、管理と補充の手間が前提になる点を理解しておく必要があります。
対象資材 | 推奨層厚(目安) | 準備(乾燥・種子対策) | 期待できる効果 | 想定リスクと対策 |
---|---|---|---|---|
芝(刈り草・芝生の切れ端) | 1〜2cmの薄層を維持(厚盛りは避ける) | 完全乾燥させて使用/穂や種子を除去(発芽・雑草化防止) | 地温変動の緩和、泥はね低減、表土の乾燥抑制、分解による有機物供給 | 蒸れ・病害:薄層と株元の空隙で通気確保/分解で目減り:2〜3週ごとに補充/長雨時のカビ:晴天時にかき混ぜて乾かす |
籾殻を使った敷き藁代用の利点と注意点


籾殻は精米所やホームセンターで安価に入手できる資材で、軽量で扱いやすいのが特徴です。水分保持と通気性のバランスが良く、特に泥はね防止に効果を発揮します。土壌に混ぜれば有機物として分解し、団粒構造の改善にもつながります。
ただし、その軽さゆえに風で飛ばされやすく、雨によって流れやすい欠点があります。畝の縁に浅い溝を掘って籾殻を受け止めたり、軽く水をかけて表面を落ち着かせる工夫をすると安定します。
長雨の際にはカビやナメクジの隠れ家になりやすい点も注意が必要です。特に梅雨時期は、厚く盛りすぎずに薄めに敷くこと、雨の後には軽くかき混ぜて乾かす作業を加えるとリスクを減らせます。
結果として、籾殻は「扱いやすさ」「土壌改良」「軽さによる管理の工夫」がセットで考えられる代用品であり、広範囲の畝や家庭菜園で多用される理由もここにあります。
主な利点 | 推奨敷き方(厚さ・固定) | 入手先と価格目安 | 注意点と対策 | 適する作物例 |
---|---|---|---|---|
通気性とクッション性に優れ泥はねを抑制。薄層で地温の急変を緩和し、徐々に分解して土壌改良にも寄与 | 厚さ1〜2cmの薄層を基本に均一敷き。畝の縁に浅い溝を切って籾殻の流出を受け止め、表面は軽く散水して落ち着かせる。必要に応じてU字ピンや細目ネットで飛散防止 | コイン精米所(無料〜少額で持ち帰り可の地域あり)/JA直売所/ホームセンター(約30〜40L袋で数百円〜1,000円程度、地域差あり) | 風で飛びやすい→縁溝+散水+ピン固定。長雨でカビ・ナメクジの温床化→厚敷きを避け、雨後に表層を軽くかき混ぜて乾燥。株元を詰めず通気を確保し、必要に応じて黒色・銀色シートと併用 | スイカ・メロン・かぼちゃの接地面保護/いちごの果実下クッション/トマト・ナス等の畝間泥はね対策 |
いちご栽培に適した敷き藁代用アイデア


いちごは果実が土に接触すると腐れやすく、泥はねによる病気も誘発されやすいため、敷材の選択が収穫の質を大きく左右します。代用品としてよく使われるのは麻布、ココヤシマット、排水口ネットなどです。
麻布は通気性が良く、自然素材で見た目もナチュラルなので家庭菜園との相性が高いです。ココヤシマットは見た目がきれいで保湿性がありますが、繊維が固めなため、敷きすぎると通気が悪化し蒸れのリスクがあります。
排水口ネットを折って果実の下に敷く方法は、プランター栽培でも応用しやすく、泥はね対策として有効です。
また、稲わらには納豆菌の仲間である枯草菌が付着しており、いちごの灰色カビ病やうどんこ病を抑制する作用があると報告されています。
代用品には同等の効果を期待しにくいため、風通しを確保し、局所的に敷材を配置する工夫が現実的です。
いちごで代用品を使う際のポイントは以下の通りです。
- 果実の下に局所的に敷いて接地を避ける
- 株元は空けて通気を確保する
- 雨の後は敷材を乾かして再利用する
このように管理の工夫を組み合わせることで、稲わらがなくても健全ないちご栽培が可能になります。
代用品(名称) | 使い方(いちご向け) | 推奨厚み・設置のコツ | 主なメリット | 注意点 |
---|---|---|---|---|
台所用排水口ネット(ポリエチレン/ナイロン) | 果実直下だけに局所敷きし、土との接地を回避。プランターでも扱いやすい | ネットを折りたたみ、果実サイズより一回り大きく敷く。四隅を土で押さえるかU字ピンで軽固定 | 泥はね防止、通気性確保、果実の汚れ・腐れリスク低減 | 長雨後は泥を払って乾燥させて再設置。強日射では樹脂が硬化・劣化しやすい |
麻布(ジュート) | 畝の株間や果実周囲に薄く敷き、泥はねと水分蒸散をゆるやかに抑える | 株元は数センチ空けて通気を確保。必要部位のみ切り抜き、軽く土をかぶせて固定 | 見た目が自然、通気と保湿のバランスが良い、生分解性 | 厚敷きは蒸れの原因。乾きにくい時期は日中に一度めくって風を通す |
ココヤシマット(ココナツファイバー) | 果実周囲にリング状に配置。プランター栽培のマルチ材として併用しやすい | 薄層で均一に。水を含ませすぎず、雨後は一度乾かしてから再敷設 | 保湿性により乾燥ストレスを緩和、見栄えが良い | 繊維が硬めで厚敷きは蒸れやすい。病害リスク低減には通気と泥はね対策を優先 |
籾殻 | 果実直下のクッションとして薄く敷き、汚れと傷みを抑える | 薄層を均一に。風対策に縁へ浅い溝を切るか、軽く散水して落ち着かせる | 通気とクッション性に優れ、泥はね・接地ダメージを軽減 | 風雨で流れやすい。長雨時は表層を軽くかき混ぜて乾燥、ナメクジ発生に注意 |
敷き藁シート(わら風合成シート等) | 畝面を広く覆って泥はねと雑草を抑制。果実位置に切り込みを入れて運用 | 株元は十字カットで通気路を確保。四隅と縁をU字ピンで固定し、たるみを排除 | 設置・片付けが容易で省力化。雨後も形崩れしにくい | 夏季の高温化に注意。通気が不足すると蒸れや病害につながるため詰めすぎない |
かぼちゃ栽培で役立つ敷き藁代用品とは


かぼちゃは果実が大きく重いため、果実が直接土に触れると傷みやすく、品質が落ちてしまいます。そこで敷き藁代用品を使って、接地部分を保護することが大切です。
特に、すだれや厚手の敷き藁シート、段ボールが有効とされています。
すだれはカットして果実の下に敷きやすく、適度な通気性を保ちながら泥はねを防止できます。見た目も自然で庭に馴染みやすいのがメリットです。
敷き藁シートは耐久性が高く、広い面積を一度にカバーできるので、収穫期まで長持ちさせたい場合に適しています。
段ボールは入手が容易でコストもかかりませんが、雨に濡れると強度が著しく落ちます。そのため、雨が多い時期には不織布や麻布を上から重ねて保護する方法が現実的です。
さらに、かぼちゃのつるは節の部分で呼吸しているため、果実の下だけを厚く敷き、つるが通る部分は薄めにして通気を確保するのがポイントです。
このように、果実を面で支えられる素材を中心に選ぶことで、かぼちゃの大玉果実を安全に育てることが可能になります。
代用品(名称) | 用途・設置のコツ | 推奨厚み・サイズ目安 | 主なメリット | 注意点 |
---|---|---|---|---|
すだれ(竹製・ヨシズ) | 果実直下を面で支えるようにカットして敷く。四隅をU字ピンで固定し、つるの通り道は薄めにして通気を確保 | 果実直径+5〜10cmの余裕で切り出し。厚みは既製品そのまま、重ねる場合は2枚まで | 泥はね抑制と景観性の両立。重量があり風で飛びにくい。通気性があり蒸れにくい | 長雨期はカビの発生に注意。使用前に天日干しで乾燥、定期的に表面を乾かす |
敷き藁シート(わら風合成シート等) | 畝面を広く覆い、果実位置に十字カット。四隅と縁をU字ピンで密着固定。果実直下は二重敷きでクッション性アップ | 幅1.0〜1.2mを基準。果実下は30×30cm程度のパッチを追加 | 省力で広範囲をカバー。泥はねと雑草抑制を同時に実現。繰り返し使用可 | 夏季の地温上昇に注意。株元の通気が不足すると病害の誘因になるため詰めすぎない |
段ボール+麻布(ジュート)併用 | 段ボールを果実サイズに合わせて敷き、その上に麻布を被せて吸水時の強度低下を補う。雨期は上層の麻布のみ交換 | 段ボールは果実直径+5cm、麻布は同寸または一回り大きく | 入手容易で低コスト。面で支えるため果実の座りが安定。麻布で通気と見栄えを確保 | 段ボールは濡れると強度低下。連続降雨時は麻布を上から重ねるか、乾燥させて再設置 |
籾殻 | 果実直下に薄層で敷き、縁に浅い溝を切って流出を抑える。軽く散水して落ち着かせる | 厚さ1〜2cmの薄層。果実下は直径30cm前後 | クッション性・通気性に優れ、接地傷と汚れを軽減。取り扱いが容易 | 風雨で流れやすい。長雨ではカビやナメクジの隠れ家化に注意し、表層をかき混ぜて乾燥 |
反射マルチ(シルバー)+局所支持 | 畝全体にシルバーを敷いて地温上昇と害虫飛来を抑え、果実直下は別材(すだれ等)で面支持 | 幅95〜135cm。果実下の支持材は30×30cm程度 | 夏場の温度管理と害虫対策を両立。果実の接地面は別材で確実に保護できる | 強い反射で周囲が眩しくなる場合がある。固定不足だと風に弱いのでピンで高密度固定 |
スイカを守るための敷き藁代用おすすめ


スイカは皮が非常にデリケートで、接地面に傷がつくと一気に品質が落ちるため、果実の保護は必須です。代用品としておすすめなのは籾殻や敷き藁シートです。
籾殻は軽くクッション性があり、果実を優しく支えてくれます。指1〜2本分の厚さで敷くと、通気性と保護のバランスが良好です。長期間の使用では分解が進むため、収穫まで定期的に補充することが望ましいです。
一方、厚手の敷き藁シートは高い耐久性を持ち、設置後に大きく動かさなくても収穫まで持ちこたえられます。銀色のリフレクターシートを使う方法もあり、地温の上昇を抑え、害虫忌避にも効果があるとされています。
また、スイカは水がたまりやすい場所で栽培すると果実が傷みやすいため、敷材を設置するときにはわずかに傾斜をつけて排水を促すと安心です。果実が大きくなるにつれて位置を微調整し、均等に支えることも忘れないようにしましょう。
代用品・方法(名称) | 用途・設置のコツ | 厚み・サイズ目安 | 主なメリット | 注意点 |
---|---|---|---|---|
籾殻(もみがら) | 果実直下に均一に敷く。縁に浅い溝を作り流出を受け止め、軽く散水して落ち着かせる | 厚さ1〜2cm(指1〜2本分)。直径30〜40cmの円状 | クッション性と通気性に優れ、接地傷と汚れを軽減。設置・補充が容易 | 風雨で流れやすい。長雨時は表層をかき混ぜて乾燥させ、ナメクジ対策を併用 |
敷き藁シート(わら風合成シート) | 畝全体に敷いて四隅と縁をU字ピンで固定。果実位置に十字カットを入れて通気を確保 | 幅1.0〜1.2mを基準。果実下は30×30cmのパッチを重ね敷き | 泥はね・雑草抑制を同時に実現。耐久性があり収穫期まで敷きっぱなしにしやすい | 夏季は地温上昇に注意。株元を塞ぐと蒸れや病害の誘因になるため隙間を確保 |
反射マルチ(シルバー)+局所支持材 | 畝全面をシルバーで覆い、果実直下は別材(すだれ等)で面支持。ピン間隔30〜50cmで高密度固定 | 幅95〜135cmのフィルム。支持材は30×30cm程度 | 地温上昇の抑制とアブラムシ等の飛来低減に寄与。果実面は別材で確実に保護 | 強い反射で眩しさが出る場合あり。固定不足だと風に弱い |
果実支持プレート(受け皿マット) | 果実肥大に合わせて下へ差し込み、座りを安定させる。通気孔付きタイプを選ぶ | 果実直径+5〜10cmの外径。高さ調整式が便利 | 点でなく面で支持し、皮の擦れ傷を軽減。移動・位置微調整がしやすい | 黒色は熱を持ちやすい。高温期は淡色や通気孔の多い製品を選定 |
微傾斜づくり(排水性の確保) | 果実下から外側へ1〜2%の勾配(1〜2cm/1m)をつけ、溜水を防ぐ。敷材は勾配方向に沿わせる | 畝肩〜畝尻で連続した勾配を確保 | 接地面の水滞留を抑え、皮の腐敗や汚れを予防。各敷材の効果を底上げ | 整地不足だと水が集まる凹みが発生。降雨後は局所凹みを都度修正 |
参考(公式):農研機構 白黒マルチ資材の使い方パンフレット/ 農研機構 光を利用した害虫防除の手引き
敷き藁シートで簡単に代用する方法


敷き藁シートは、稲わらの代わりとして広い面積を一気にカバーできる利便性の高いアイテムです。100均やホームセンターでも入手でき、見た目が稲わら風の製品から、合成繊維で作られたわらイラズ系まで種類が豊富です。
大きなメリットは、腐らずに繰り返し使えるため、管理の手間を減らせる点です。泥はね防止と雑草抑制を兼ねており、初心者にも扱いやすい素材です。一方で、通気性や透水性は製品ごとに大きな差があり、株元を覆いすぎると蒸れや病気の原因になります。
設置時には以下のような工夫が効果的です。
- ピンで四隅を固定して風対策をする
- 株の位置に十字の切れ込みを入れて通気を確保する
- 夏場は高温になりやすいので日中の観察を怠らない
このように、敷き藁シートは利便性に優れた選択肢ですが、自然に還らない素材であることや、夏の地温上昇リスクがあることを理解したうえで、期間や目的に応じて割り切って使用することが大切です。
資材名 | 代表的なサイズ・材質 | 設置のコツ | 主なメリット | 注意点 |
---|---|---|---|---|
わらイラズ(合成わらシート) | 例:幅1.0〜1.5m×長さ10〜50m/ポリエチレン(PE) | 株位置に十字カット、U字ピンを50〜100cm間隔で固定、縁は重ね敷き | 泥はね防止・雑草抑制・腐らず繰り返し使用可 | 高温期は地温上昇に留意、土に還らないため回収必須 |
稲わら風合成マット(PE/PP) | 例:幅1.0m×10m/ポリエチレン・ポリプロピレン | 風抜け用に株周りを2〜3cm空ける、四隅+辺の中央もピン留め | 見た目が自然で広面積を短時間でカバー | 透水性・通気性は製品差が大きい(仕様確認が前提) |
白黒リバーシブルマルチ(反射タイプ含む) | 例:幅95〜135cm×長さ50m/ポリエチレン(片面白・片面黒、銀色反射あり) | 夏場は白(または銀)面を上に、植え穴は十字に小さめカットで密着 | 地温制御と雑草抑制、反射により害虫飛来の抑制が報告あり | 黒面上向きは夏場の過熱に注意、端部の剥がれ防止が必要 |
透水性不織布マルチ(PP不織布) | 例:幅1.0m×長さ10〜50m/ポリプロピレン不織布 | 等間隔でピン固定、通路は二重敷きせず歩行を避けて摩耗軽減 | 水と空気を通しムレにくい、初期生育の保護と泥はね防止 | 薄手は破れやすい(厚み選定が鍵)、強風時は追加固定 |
固定アクセサリ(U字ピン・ワッシャー) | U字ピン長さ15〜20cm、押さえ座金外径4〜6cm | 外周は50cm間隔・中央は1m格子で増し打ち、法面は密度を上げる | 浮き・バタつき防止で耐久性と見た目が向上 | ピン頭部は露出させず歩行部は避ける(安全対策) |
敷き藁代用と100均活用のまとめと選び方
これまで紹介してきたように、敷き藁代用品には新聞紙やすだれ、落ち葉、不織布、ココヤシマット、敷き藁シートなど多彩な選択肢があります。それぞれコストや扱いやすさ、耐久性、景観性に違いがあり、野菜や栽培環境に応じて最適なものを選ぶことが肝心です。
以下に、この記事全体で押さえておきたいポイントをまとめます。
- 新聞紙は遮光性に優れるが耐久性が低く雨風で破れやすい
- すだれは景観性が高く扱いやすいがカビ対策が必要
- 落ち葉は無料で入手でき土壌改良にもつながるが定期補充が前提
- 不織布は雑草抑制に効果的で色によって用途を分けられる
- ココヤシマットはプランター向きで保湿に優れるがややコスト高
- 草よけシートは雑草抑制に特化し耐久性が高い
- 敷き藁シートは広範囲を短時間でカバーでき管理が楽
- 芝は乾燥させて使えば保温効果があり地温変化を和らげる
- 籾殻はクッション性と通気性が良いが風対策が必要
- いちご栽培では果実が土に触れないよう局所的に敷くのが基本
- かぼちゃは果実の重さに耐える敷材選びと通気確保が重要
- スイカは皮の保護が最優先で敷材の厚みや傾斜に工夫が必要
- ダイソーなど100均では麻布やココヤシマット、不織布など代用品が揃う
- 代用品はワンシーズンで使い切る前提で厚めに敷くと安心
- 敷き藁代用と100均活用を組み合わせれば低コストで快適な栽培が可能
このように、それぞれの特徴を理解して適材適所で使い分けることが、快適で効率的な家庭菜園づくりの近道になります。費用を抑えつつ、野菜の健康を守りたい方にとって、100均を含めた敷き藁代用の活用は強力な選択肢となります。